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執筆者の写真NOBUSE NOBUYO

20024/7/19 ノンアルだと思い込んでビール飲んでた話と雀の亡骸

食事後、皿洗いをしながら喜びの奇声を発していた私。機嫌が良い時はいつものことなので自分では気にしていなかったけど、姉に「ああ、ビール飲んだもんね」と言われて全く何をけしらからんことを言ってくるんだと思った。


「え、いやあれノンアルだったし」

「いやビールだよ、私が持ってきたんだもん」


そう言われてみれば、アルコールみたいな味がするな〜と終始思いながら飲んでいたのだ。いつも家のノンアルはALL FREEなのに、今日は珍しくアサヒなんだな、こんな味がするんだなくらいに思って麦茶みたいにカプカプ飲んでいた。


不思議なものでノンアルだと思っていたうちは全然酔いが回らず、確かに気分はいいし体の緊張もほぐれているけれど頭は至って明晰なのだった。これはひょっとして最高の状態なのでは…と思うも束の間、ビールだとわかってからすぐ酔いが回ってきた。普段お水を挟みながら飲むので、一度回り出したら早い。


今これを書いている現在は、だいぶフワフワでもうだめだ。いかに酔おうとして普段飲んでいるのかがわかる。器用なものだ。



散歩の途中、雀が道路の傍で死んでいた。そういえば一昨日くらいにも見かけて心の中で手を合わせたのだった。その時雀は死んでもかわいいのだなと思ったが、今日はもっとそう思った。空を飛ぶ生き物の軽やかさについて感じるものがあった。


一昨日見たとき既に、雀の亡骸はほぼ羽根と骨でできていて、吹けば飛んでいってしまいそうなことに驚いた。内臓的な部分はほとんどなく、全体的にほわほわとして、すぐに風化していってしまうのだろうなと思った。こんなに軽いものが、飛んだり跳ねたりしていたんだな。それが今は止まっていて、もう動くことはないんだなと思うと、健気だなと思った。


今日見た時は、ほぼほぼ水分は蒸発していて、本当に羽根と骨だけになっていた。からからに乾き切ったそれは、奇妙に美しかった。雀の魂の姿かたちをくっきりと見た気がした。夕闇迫る道路の傍で、湿った風に羽毛を揺らしている。その小さなかたちから伸びる影の黒さに、全ての言葉が沈黙する。その静けさは、もう何物も触れることができない場所にあると思った。

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